少し前に、国内広告三番手であるADKが、ベインキャピタルによって
買収される、というニュースが出ました。
世間的にはB to Bということもあってかあまり注目されてないですが、
結構これはビジネスの世界ではビッグニュースだと感じました。
広告業界自体は様々な事件がありながらも引き続き学生にとっては
就職の人気企業群に間違いなく入りますし、
特に来年あたりADKから内定をもらっている学生など、
かなり心配になっているのではないでしょうか?

私も仕事上で広告会社との付き合いというのは、
日本の一般的な企業と同じで当然ありますから、
他人事とは思えず、本気時で未来を予測してみようと思った次第です。

ベインにADKが買収される経緯については各種ニュースサイトを
参照していただければ良いんじゃないかと思いますが、
より今回の経緯や背景を説明したものとしては
以下が興味深く感じました。

「ベインキャピタルによるADKのTOB」その先を読む。広告マーケティングを愛する人たちへ、ベムの視点
http://g-yokai.com/2017/10/adktob.php

Bain Capitalが広告代理店第3位のADKを買収!ADKはどのように料理されるか?
https://www.stockclip.net/notes/1630

とまぁ上記を参照すると色んな経緯があったんだなぁ、
という印象は持ちますね。でも、肝心の、例えば取引がある企業や
広告業界関係者、内定者、就活をする学生が気になるであろう、
買収されたあとのADKがその後どうなっていくのか、
というところについては予測した記事は見当たりません。
そりゃそうですよね、誰にも未来はわかりませんから笑

でも、仮説はいくつかあっても良いんじゃないかと思います。
ということで、私の仮説は以下です。根拠ないです笑
何かの参考になれば笑

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そもそも個人的な意見ですが、広告って、
どんどんつまんなくなってると思うんです。
Youtubeとかで80年代とか90年代のCM集とかあるので
見てみるとこれは明らかなんですが、印象に残るCMが減ってます。

理由は、恐らくマーケティングが発達し、
どんどん理屈っぽくなっているからではないでしょうか。
昔はテレビCMを打てば売れたので、
唐沢佐吉ふうに言えば「メチャクチャできた」笑 

最近は特にデジタルのせいで、企業はROIを重視する風潮になった。
売上や利益に対して成果が出ないCMはやらない、というわけですね。
そしてテレビCMが売上や利益に寄与する影響を図るのはちょっと難しい。
結果として、デジタルに広告はシフトし、本当に売上や利益が
期待できる消費者に対してだけ広告は作られ、届けられるようになった。
つまり、売れそうな人に対して、理論上売れそうな表現でCMする時代です。

最近よく見るSNSでのCM炎上は、そういう進化したターゲティングの結果、
大人しくデジタルで露出を絞れば良いものを、それにも限界があるから
絞りきれなかった「表現が届けられるべきではなかった売れない人」に
テレビを始めとしたマスに近い広告が届いてしまった結果でしょう。

という時代になった時、さらにこのデジタル化が進むとどうなるか。
広告は、自動的に売れる人を選別し、売れる表現が決められ、
届けられる時代がくると思います。広告は、誰でもできる時代の到来です。

だからこそ、電通や博報堂はとっくの昔に広告をやめたんだと思います。
電博は大昔から広告という事業範囲をはるかに超え、
クライアント企業の「経営そのもの」を自らの事業にしています。
私の会社の中期経営計画も、実は電通が作ってたりするのです。

海外だとそのへんの経営の仕事はコンサルティングファームがやりますが、
日本だとそれをやってきたのは電博です。もう、何でも屋さんです。
結果として何が起きたかというと、電博のクライアント企業、
要するに日系企業のほぼ全ては、電博に自らの仕事を
丸投げすることが仕事になりました。未だにそういう人達、多いです。
その先にあるのは、クライアント企業の下請けに徹した電博に
勤める社員の給料の急騰と長時間労働と、過労死です。
過労死は完全にやり過ぎですが、それでも、そういう仕事の情熱ある
体力もある、多少の理不尽にも耐えられる下請けの力に、
日本企業の成長は間違い無くささえられてきた事実も忘れてはいけません。

何が言いたいかというと、電通・博報堂は広告を超えた仕事を
はるか昔から始めていた。暴論かもしれませんが、ADKは、
誰でもできるようになるかもしれないありふれたサービスである
広告をやる企業、と市場が判断した、という言い方はあるかもしれません。
ちょっと気になるのは、事業会社が買収するならば、
買収される側のクレデンシャルが買われた、と見ることができますが、
今回はベインが買収している点です。その先どう上場させ、
どう売り抜けるのか?だとした時の売り先はどこなのか?

電・博の競合はもはやマッキンゼーやアクセンチュア、デロイト、
IBMといったコンサル系になって久しいと感じます。
私の会社でもコンペをする時はこれらの企業が同じ場にきます。
海外だとこの傾向はさらに顕著です。さて、と、なった時、
電・博の敵は、本来的には今までも変わっていないのですが、
グローバル化によって存在感を増して来たそういう外資戦略コンサルです。

ADKの売り先は、戦略コンサルになるのではないでしょうか?
もはや誰でもできるようになる広告は、戦略コンサルに売れば良い。
その上で、クライアント企業の経営を押さえることができる
コンサルサービスを持つ物だけが、勝者となれる。

電・博は既に経営コンサルをしていますが、
従来の広告事業で培ったクリエイティビティは、
そういう競合企業にとってはかなり不気味にうつるでしょう。
そのクリエイティビティは戦略コンサルも高めなくてはいけない。
でも、高めなくても誰でもできる広告については、
もうそういう定型作業をやる企業を買った方が早い、
という判断だって成立すると思うんですよね。
そういう文脈で解釈すれば、ADKはその定型作業の中で負けた、
と見ることもできるかもしれません。まぁ、勝手な予測ですが笑

ただ、そうなってくると、これから先の日本企業の経営は、
外資系コンサルが握る、ということを意味します。
なぜならば、外資系コンサルには仕事の情熱があり、
働きたい人には働かせるし、報酬も与えるし、
ハードワークも許容する文化があるからです。
日本は残念ながら、「働くこと=悪」という文化になりました。
働きたく無い人は過労死しちゃうんで働かせない方が良いですが、
働きたい人すら働けなくなっています。そして、経済を発展させたり、
世の中の人を動かすような力を持つ人は、大体働きたい人で、
モチベーションが高いから、長時間働くことを厭わない人が多いです。
そういう人達が多い電通、博報堂といった日本の大企業の
経営を担っていた人達は、もう、働くことができなくなりました。
そんな電・博と外資コンサル、どちらが勝つかと言えば、
明らかに外資コンサルが勝つでしょう。日本企業の全ては、
実態としては外資コンサルの言いなりになる、ということです。

長くなりましたがまとめますと、私の超適当な勘予測だと、
ADKは最終的には外資戦略コンサルが買う。
その後、電・博は外資戦略コンサルに戦いで破れる。
結果、川上は戦略コンサル、川下は広告代理店という住み分けが加速。
すると広告代理店の受注体質が今以上に増す。
さらなる広告業の魅力の低下、やりがい低下、過労死の増加。
日本の世界での存在感消滅。
最悪のシナリオはそんなところでしょうね。

以上、ネットらしく、超無責任予測でした笑