ある程度の年齢より上の世代であれば、小中高生の頃、
深夜にカウントダウンTVを欠かさず見ていた時代が
あるのではないでしょうか。あの頃、音楽は間違い無く、
同世代、いや、何なら全ての世代の共通言語のようになっていました。

今、同じような情報摂取行動をしている人って、
どれぐらいいるでしょうか。恐らく激減していると肌感では感じます。

特に小室時代〜GLAYみたいなビジュアル系と呼ばれるバンドが
大活躍していた頃、世の中のほぼ全員が、その音楽を知っていました。
今当時のランキングを振り返っても、ほぼ全ての曲のサビを知っている人が
ほとんどだと思われます。実際、100万枚以上のセールスというのは
かなりあって、売れていたのも事実です。

ところが最近の音楽ランキング、全然知らない、
という人が少なくありません。これは単純に世代の問題なのか、
音楽自体の質が変わってしまったのか…

ちょっと考えてみました。
ヒントをくれたのは、あるライブでの出来事です。

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あるライブに行った時、非常に今では珍しいのですが、
美空ひばりさんの「東京キッド」という曲が披露されました。

その曲の紹介の際、ある歌手はこう言いました。
この曲は戦後混乱期の日本人に夢と希望を与えたと言われている、と。

その話を聞いた時、ああ、こういうことだなと感じたのです。

音楽というのは、恐らく、時代の合わせ鏡なんだと思ったのです。
だから、その時代に合った曲調になるし、その時代の人々の気持ちを
捉えたものがヒットするようにできている。

バブルの時代はみんなが浮かれていたから、
そういう音楽がヒットする。
ビジュアル系の時代も、ああいう楽しさをみんなが求めていた。

では今はどうだというと、人々の興味・関心がバラけている。
人は人、自分は自分。ここまで他の人との繋がりが
希薄になっている時代はないんだと思います。
そうなってしまうと、他の人と娯楽を共にできる心のツボがなくなります。

だから、世の中の多くの人の気持ちを動かす音楽は、
生まれる確率が極めて低くなってしまうのではないか、と。
世の中の多くの人達の気持ちを動かすことはできないが、
非常に狭く、深い趣味を持った人の気持ちを動かすことはできるので、
ちょっとマニアックな感じの曲が、音楽ランキングに名を連ねるんですね。

今の音楽ランキングが売れていないように感じる理由、
少し見えたような気がしました。