ここ数年注目される謎の企業、電通。
私のようにクライアントサイドで電通と取引したことがある企業の人なら
この電通が何をしている会社であるかというのはよくわかるのですが
そうでない人達にはただのブラック企業としか認知されていないと思います。

そろそろ学生にとっては就職活動の時期であり
ウェブの情報はあまりにノイズが多いために電通についての最適な情報が
全くもって取りづらい状態が続いているようですので
私がどこよりもわかりやすく正確に、電通という会社がどんな会社で、
何をしている会社かということについて、
現場の声という形でお届けしてみたいと思います。
とは言えこれは匿名のウェブなので、信じるか信じないかは
あなた次第という世界にはなりますが、電通とよく仕事で接している人の
説明という認識で見ていただければ良いのかなと思います。

「何をしている」という就活生のよくある質問に応えるためには、
電通という会社が何でお金を得ているか、
要するに我々クライアントからどういう費目でお金を取ってるのか
ということが明確になれば非常に理解が進みますので紹介します。

電通のお金の稼ぎどころは大きく3つあります。

・制作費
・メディア掲載費
・コンサルティングフィー

まずは「制作費」。

電通は広告会社というカテゴリーの入るのでイメージしやすいと思いますが
要するにCMを制作するお金ですね。CMに限った話ではなく、
新聞に掲載する広告、雑誌広告、ウェブに掲載するバナー広告、
屋外に掲出する広告、クライアント企業のウェブサイトの制作、
クライアント企業が売り場に並べるPOPの制作、
売り場の棚の制作、イベントの運営(これも制作と表現されるかも)
とにかくありとあらゆる制作物を創り、
そのクリエイティビティの対価として「制作費」を請求しています。

これは広告会社の役割として非常にわかりやすいと思います。

続いて「メディア掲載費」。

制作物ができたら、それをテレビなり新聞なり雑誌なり、
ウェブなりに掲載する必要が当然ながら出てきます。
ところがテレビと一口に言っても地上派キー局だけでもいくつもあるし
雑誌なんて相当沢山あるし、ウェブに至っては無限と言えるし、
加えて業界ごとにルールも違えば慣習も異なる。

これをクライアント企業の広告担当者が数人でやっていたら
とてもじゃないけど無理な作業になってしまい、過労死が発生します。
なので、クライアント企業に変わって過労死してくれるのが電通です。
クライアントサイドからすれば、電通の営業担当者に
こんな人にこれぐら情報を届けたい、と言えば、
その強大な組織力から最適なプランを組み、
ワンストップで掲載まで面倒を見てくれるわけですね。

欧米の広告会社であれば、メディアプランを組む部分でも
お金が発生するケースが一般的だと思いますが
電通とか博報堂とか日本の広告会社の場合は
「掲載にかかる手数料」を請求します。
これが「メディア掲載費」に該当するものです。

最後に「コンサルティングフィー」についてですが、
これが非常に独特で面白いものです。
その作業内容は、以下のようなものです。

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「コンサルティングフィー」は、あらゆるコンサルに適用されています。

最近だと電通はクライアント企業の「経営戦略」も策定しますし、
随分前からクライアント企業の「商品開発」までします。
「事業戦略」はもちろん「新規事業戦略」の立案、
「社内ミーティングのファシリテーション」などなど、
極めて便利な下請け企業となっています。

上記は外資系コンサルティング会社が受ける作業ですが、
電通の方が圧倒的に価格競争力があり、
加えて外資系のフレームにあてはめるやり方ではなく、
大昔からの付き合いで培った関係値を活かして
一つずつの企業にしっかりとカスタマイズした提案がなされます。
しかもそのビジネスクリエイティビティは外資戦略コンサルには
真似できないものなので、この分野についても電通が強い印象です。

ということで、そのあたりの諸々の経営に関わる
あらゆる戦略立案に対するコンサルティングのフィーを
請求してくるわけです。これが「コンサルティングフィー」の考え方です。

ということで、電通が「何をやっている会社」かという意味では、
ここまで書いて来た通り非常にシンプルで、請求費目を読み替えると、

クライアント企業の

・経営戦略を立案し、
・物やサービスを売るための制作物を創り
・メディアに掲載する

というだけの会社なのです。

ただ、これをクライアントが自社で全部やると極めて大変なので、
クライアントの広告(マーケティング)活動の代理をするということで
広告代理店と言われているわけですね。

じゃあなぜ、そんな普通の会社があんなにブラックと言われるのか、
なぜ日本を裏で操っていると言われるのか。

これは次回の記事で書いてみようと思いますが、
ブラックと言われる元凶は恐らくメディア周辺にあり、
日本を裏で操っているという元凶は恐らく
クライアントが政府与党になったり、世界中の大企業になったり
要するにコンサルティングフィー周辺にあると私は考えています。

それはまた、次回の話