以前、電通とはどんな会社で、何をしている会社なのか
という記事にて、クライアントサイドからの視点で
どこよりもわかりやすい形で電通の仕事を
企業分析に腐心する就活生を意識して紹介してみました。

読んでいただければわかりますが、非常にシンプルな会社です。
いや、仕事自体はかなり難易度が高いものが多いかとは思いますが
「一体何をしているか」という視点に絞れば普通の会社です。

にも関わらず、電通がブラック企業と思われている理由は
前回紹介した費目の中の「メディア掲載費」にあると私は考えています。

そもそも、ブラック企業とはどんな企業かという定義自体も
正直世の中の人が100人いれば100人が違うことを言います。
なのでそんな状態で電通がブラック企業だと言うことは無理筋ですし
ブラック企業と認知されている真の理由がどこにあるのかを
一次情報から検討するということは重要だと思います。

恐らく世の中の多くの人が思いつくブラック企業の条件は

1:長時間労働
2:ハラスメントが常態化している過酷な職場
3:薄給

といったところだと考えられます。
これらの条件のうち、3については明確に否定できます。
電通社員は、なんだかんだ相当お金貰ってます笑
よく週刊誌なんかで、年収ランキング、みたいな特集が
組まれていますが、あそこに書かれている電通の年収よりも、
全然多い金額を貰っていることは確かです。
あそこに書かれているのは完全に建前と考えてください。

ということで、3の給与の面では電通は全くブラックではありません。
それどころか、残業した時間分の給料は全て出ますので、
極端な話、成果に関係無く長い時間働けば働いた分だけ、
お金が貰える会社です。ただし、一連の事件の影響で、
長い時間働くことが全く許されなくなりましたので
残業代は実態としては激減しているというのは事実でしょう。
が、結局人件費が一番高いあの会社は、残業代の圧縮により、
結果的にあの事件後業績は極めてよくなったことから
理論上はボーナスが相当増えていることが想定されますので
結局そこまで電通社員の年収は落ちていないのではないか、
と見る向きが一般的ですのでネットの情報には騙されない方が良いです笑

さて、となると続いて検討すべきは、

1:長時間労働

ですが、こちらも前述の通り以前のような残業は全く許されませんし、
そもそもクライアントへの奉仕よりも社員の健康を最優先するという方針に
大きく変えましたので、月65時間程度の残業が上限と聞いています。
それでも月65時間は普通の会社の感覚から言えば多いですが
以前のような月数百時間の残業と比べれば圧倒的に減っている印象です。
仮に週5日×4週の20日間働くと考えれば、一日あたり3時間強の残業が
上限ですね。そう考えるとテレビ局や新聞社、出版社といった
メディア企業や、最近流行りのウェブ系の会社の方が
長時間労働という意味ではよっぽど厳しいと考えられます。

では最後に、

2:ハラスメントが常態化している過酷な職場

について以下で考えていきます。

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私がクライアントサイドで接している印象ですが、
こちらについては部署によって大きく異なる印象です。

クリエイティブ部門やマーケティング部門は
今も昔も相当自由に働いていて、
出社時間も退社時間も自分で決め、服装も自由で、
自分の裁量でサボるのも自由という感じです。
非常に羨ましい働き方をしているのは間違いありません。

厳しいのはやはり営業部門とメディア部門です。

営業部門は自分の生活全てをクライアントに合わせなくてはいけない。
正確には、クライアントの担当者に合わせる必要があるわけです。
クライアントが猛烈に働く人であれば長時間労働にもなりますし、
クライアントの人柄が横柄であれば、
社内というよりはクライアントからのハラスメントに遭い、
心身ともに疲弊する日々が待っています。

一方のメディア部門は、カウンターパートとなるテレビ局、
新聞社、出版社、ウェブ会社は社風として全てが例外なく長時間労働です。
しかも旧来型メディアは体育会出身社が多く、
かつメディア掲載作業というのはある程度ルーティンが決まっていて、
上下関係で統率が取れた環境の方が業務遂行が容易になります。
昔の日本企業と一緒ですね。頭をメチャクチャ使うというよりは、
足で稼ぎ、いかに正確に同じ作業をこなすか、という業務です。
こうなると、長くやっている担当者の方が偉くなりますので
過度な上下関係が生まれ、ハラスメントの温床となります。

このメディア部門における上下関係は、体育会出身者ならば
普通に対応できると思われますが、そうでない文化系新卒の、
しかも慣れていない女性社員などにとっては相当に過酷でしょう。
電通がブラック企業と思われる真の理由はここにあります。

まとめます。

電通がブラック企業と思われる真の理由は、

・クライアントからのハラスメントが過酷
・主にメディア部門の上下関係が過酷

上記2つに起因するものと考えてまず間違い無いと思います。

長時間労働と給料、さらにメディア部門の上下関係については
時間とともに是正されることになると考えられますが、
クライアントからのハラスメントについては
もはや電通だけで解決できる問題ではありません。
なお、このハラスメントにはクライアントから電通社員に対して
「深夜まで働け、終わったら飲みに行って接待しろ」といった
長時間労働に繋がってしまうものも当然のように含まれます。

これらこそがブラック企業と思われる真の理由ですので、
ウェブで言われていることとは本質的には異なります。
情報はしっかり自分で一次情報を取りに行きましょう。

さて次回は、電通が日本を裏で操っていると思われている
その真の理由について書いてみたいと思います。