もう東京では桜はすっかり満開で、ピークを過ぎましたね。
本来であればもっと早くこの手の話題は書くべきでしたが、
まぁ今週末も結構花見をする方々もいらっしゃるようなので
機を逸した感がありつつも触れておこうと思います。

ちょっと前に、花見の場所取りを新入社員に命じたら
パワハラになるとかいう記事が出ました。
その記事の結論は、「パワハラにあたる可能性がある」という
まぁ当たり障りの無い当然の回答が書かれていました。

問題なのはその記事についたコメント達で、
それだけでパワハラになるなんておかしいだろうという人達もいれば
パワハラに決まっている、という意見が賛否両論沢山ついていました。

私は、なんだか摩訶不思議な世の中になったものだなぁ、
と思った次第なのでその違和感について書いてみます。

何が違和感かというと、恐らく花見の場所取りをさせられるような
若者達と思われる人達から

「それはパワハラだ!業務と関係ないからやらない!」

というコメントが多発しているように見えることです。
もちろんネットでコメントするような人達は
世の中一般から見れば圧倒的な少数派ですから
全く世論の代表性はないんですけど、ちょっと個人的にはげんなりします。

というのも、仕事であろうが遊びであろうが、
どんな領域のことであろうが、人からの頼まれ事に対して
一生懸命応えることを頭っから拒否する人達の多さを感じるからです。

私は、仕事であろうと何であろうと、難易度の高い課題に取り組んで、
そこで色々と悩み、チームに揉まれてやり遂げるところに
人としての成長があると考えています。
特にそこで出会った人達との切磋琢磨で得られる
多様な価値観との出会いこそが、その人の幅や器を作ると思っています。
そして人間的な成長に終わりはないし、いつだって成長できるとは思うけど、
できればそういう色んなお声がかかる若いうちに
困難な経験をしておいた方が後々の人生に対して
レバレッジとして効いてくるというのは多くの先人が言うところです。
もちろん、この考え方に異論がある人が多いのは重々承知ですが…

人生なんて、困難の連続です。
その困難な課題を解決する時に頼れるのは、
様々なタイプの課題に取り組んできたことによって溜まる
課題解決手段の引き出しの多さと、その過程でストックされてきた
自分に味方してくれる応援団とでも言える人達の助けの力に裏打ちされた
総合的なクリエイティビティだと思うのです。

そう考えると、花見の場所取りというのは、
人生で出会う課題の中では極めて難易度が低い部類のはずです。
これが、会社の花見ということになると
(ちなみに会社の花見がある会社は世の中の9%程度で圧倒的少数派です)
色んな人達の満足を考えなくてはいけないのでやや難易度が上がる。

この難易度が多少上がることを先輩達に文句を言われながらも
楽しくやり遂げる奴と、文句ばかり言ってやりもしない奴の間には、
天地の開きができます。
具体的には、そういう後輩が2人いた場合、仕事を持っている先輩達は
どちらの後輩と一緒に仕事をしたいと思うでしょうか。
そしてどちらにより仕事を教えてあげたいと思うでしょうか。
あるいは将来的に、あの時あいつは頑張ってくれたから、
今度は俺が、私が、あいつのために頑張ってやろう、
ということなんて世の中にいくらでもあります。
花見に限らず、例えば先輩の送別会の準備にしたってそうです。
そういうことを頭から拒否するということは、
一見誤差には見えますが実は結構な機会損失があるのです。
そのことを知った上で、パワハラです!と拒否するなら、
もう何も言いません。誰からも必要とされない、
ある意味では非常に楽な道を歩んで行けば良いと思います。

一方で、そんな若者達に対して何らかの依頼をする時に
これってパワハラかなぁとかアホみたく悩む大人達にも言いたい。

それは…

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パワハラなんて、結局はコミュニケーション不足によるところが大きい。
日頃からしっかりと部下とコミュニケーションを取って、
コミュニケーションを取ってくれないような部下なら察したり、
周囲からその部下の情報をきちんと取るなりして、
その上で適切な業務命令をすれば良い。

そういう努力もせずにいきなり部下にとって
意味も不明な依頼をするからパワハラだみたいな、
本来的には摩訶不思議な話になってしまうのだ。

その業務をやることによってどんなメリットがその部下にあるのかを
わからせずに依頼したら、そりゃ誰だってはぁ?ってなるわ。
もっと言えば業務命令に対する受け取り方なんて100人いれば100人が違う。
だから一人一人に適したお願いの仕方をするのが「当たり前」だ。

人からお願いされたことをやり遂げることによって将来的に得られる、
小さいけれどもボディブローのように効いてくる
ちょっとした善意の連鎖による効能を知らない若者と、
近頃の若者はこれだから、とコミュニケーションを取ることをしない上司。
コミュニケーション不足甚だしい。

花見なんだから楽しくやればいいじゃない。

あ〜レベルの低いバカバカしい話だ。